メリットや導入時の準備・注意点

RPAの導入時前の注意点や準備RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)

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2024年2月27日

RPAの導入時前の注意点を知ることや、準備は必ず必要です

まずはRPAの得意(出来る・任せられる)なこと、不得意(出来ない)なことを理解する必要があります。その上でツールを選定する必要があります。
更には注意点や何か問題がおこった際の対策などを勉強しておく必要があります。
導入したからといって必ずしも生産性の向上や業務改善が達成できるかわかりません。必ず導入前に様々な角度から比較検討し、RPAツールについての理解を深め、自社にあった最適なツールを導入しましょう。

RPAが得意なこと・不得意なこと

RPAは、ルールの操作、複数のアプリケーション間の操作、大量のデータの操作に適しています。一方、人の判断が必要な仕事、複雑な処理が必要な仕事、頻繁な仕様変更が必要な仕事は苦手です。RPAの長所と短所を理解し、効果的な導入を考えることが重要です。ここでは、注意すべき点について詳しく説明します。

RPAが得意なこと

ルールが決まっている作業(定型の作業)
  • データをまとめる、登録する、転記する
  • 数値が合っているか確認する
  • 通知やファイルを送る
  • データを収集・リストアップする
  • 伝票内容をシステムに転記する
  • 複数のシステムから情報を取得して集約する

RPAは、ルーチンで単純なルーチンタスク (ルーチンワーク) の自動化に優れています。ミスが起こりがちなマニュアル作業や、繰り返しの作業も、RPAによって効率的に自動化することが可能です。人間にとっては何度も同じことを繰り返す作業などは苦手な分野でありますが、逆にRPAはこのような業務を得意としています。

複数のアプリケーションを横断した作業

RPAを使用すると、複数のシステムおよびアプリケーションにわたってタスクを自動化できます。たとえば、複数の部署で使用するExcelファイルを社内システムに転記したり、Webサイトから情報を収集してExcelで報告したりできます。受注処理や請求書処理など、複数のシステムにまたがる業務では、RPAを活用することで、人の手作業やミスを減らし、作業効率を向上させることができます。また、RPAを使用すると、複数のシステムを自動的に連携させることができるため、システム間でデータをスムーズにやり取りできます。

大量のデータの操作

また、RPAは大量のデータの処理にも適しています。RPAは、人間よりもはるかに高速に処理できます。さらに、RPAは休憩なしで働き続けることができるため、大量のデータ収集やデータ分析には人間よりも効率的です。人間が作業を行うと、入力ミスなどのヒューマンエラーが発生することがありますが、RPAはミスなく正確に作業を行います。つまり、RPAは大量のデータを処理する際に、速度、精度、作業時間の点で優れています。

RPAが不得意なこと

都度判断(人の判断)を必要とする業務

RPAは事前に定義されたルールと手順に従って操作を自動化するため、未定義の状況について人間のような自己判断を行うことはできません。
たとえば、顧客リストを作成するタスクで、電子メールアドレスフィールドに全角アドレスが誤って入力された場合、RPAは人間のようにアドレスフィールドを修正して電子メールアドレスを確認することはできません。そもそも数値化できない、数字だけでは判断できない情報を見て判断する業務では、判断基準が不明確であるため、RPAに任せることが難しいのです。上記のようにケースバイケースで判断が必要な場合は、判断対象の作業のみを人間が行い、それ以外の作業はRPA化するケースが多いです。

複雑な加工や処理が必要な作業

明確な基準があっても、実装するケース (ブランチ) が多すぎて、RPAに向いていません。各ケースが単純で実装が容易であっても、プロセスごとにロジックを作成する必要があるため、メンテナンスが困難です。また、ルールが多すぎるとチェックが難しくなり、誤った手順に気づかないことがあります。このような複雑な業務にRPAを導入する場合は、業務パターンを見直してシンプルにしてから導入すると導入しやすくなります。

RPAツール導入時の注意点や対策

RPAツールには多くの利点がありますが、一方で導入効果が得られない場合や、デメリットに直面する場合もあります。

必ずしも費用対効果が高いとは限らない

導入時には、RPAツールの選択、手順の開発、タスクの特定に関連するコストが発生します。導入後も、従業員の教育やロボットの作成、動作テストが必要になります。これらの業務を通常業務と並行して行うことは困難であり、専門業者に委託する場合もあるかと思います。また、RPAツール自体も年間数十万円以上するため、ロボットで自動化できる業務が少ないとコストに見合った効果が得られません。

対策

RPAツールの導入を検討する際には、 「どのくらいの業務が自動化される可能性があるか」 「自動化によってどのくらいのコスト(人件費など)が削減されるか」 など、費用対効果を十分に検討してください。

社内のリソース不足に陥りやすい

RPAが導入されると、ロボットを作成する前に、運用ルールの作成、操作方法の学習、ロボットの方向付けに多くの作業が発生します。そのための人員が不足し、システムの運用が困難になる可能性があります。また、この工程を無視すると、運用フェーズで問題が発生する可能性があります。

対策

自社のリソースに不安がある場合は、サポート体制が充実しているベンダーを選びましょう。

導入後もメンテナンス・管理が必要

多くのRPAはエラーフリーではありません。これは、RPAには人間による反復が含まれることが多いためです。99%の精度でロボットを作っても、100回に1回はエラーが発生します。使用する帳簿や仕訳が変更された場合は、修正が必要ですし、正しく修正しないと、不具合が発生して作業に支障が出ます。またGoogle Chromeのバージョンアップ、Windows自体やバックグラウンドで動作しているプログラムなど、RPAに関係のない処理場所に原因がある場合は、追跡調査が非常に困難になります。

プログラムの更新またはWebサイトの更新に応じて、RPAを変更する必要があります。もちろん、運用に変更があれば、RPAも変更する必要がありますので管理体制の整えること以外にも、サポートが充実しているRPAツールを選択しましょう。

RPA活用・浸透のポイント

RPAはすべての業務を請け負う完璧なロボットではありません。デメリットもあるため、導入前にRPAを上手に活用するための対策を講じることが重要です。

各部署でRPAをメンテナンスできるようにする

RPAがエラーを起こしたり、運用が変わったりした場合に、各部署が独自にメンテナンスや修正、整備を行えるようにしておくことをオススメします。
多くのRPAツールはプログラミングの知識が不要で、簡単に設定できます。また、予備知識がなくても、トレーニングによってメンテナンスできる要員を増やすことができるため、導入時に使いやすいRPAツールを選定することが重要です。

サポートが充実したベンダーを選ぶ

RPAを導入する際には、ベンダーが充実したサポートを提供しているかどうかも重要です。
ベンダーのサポートは、Q&Aやヘルプデスク、導入支援サービスから、シナリオ作成や活用トレーニングまで多岐にわたります。ベンダーを選定する際には、どのようなサポートを提供しているのか、有償なのか無償なのか、サポートの範囲(メールでのアドバイスだけなのか、実際の運用までサポートしてくれるのか)などを事前に確認した上で導入を決めるとよいでしょう。相性が悪かったり、十分なサポートが受けられないベンダーから始めると、乗り換えるまでに多くのコストが発生するリスクがあるので、慎重に選びましょう。

スモールスタートで始める

一度に多くの業務を自動化しようとすると、シナリオを作るのに時間がかかります。なるべく少ない部署で簡単な業務を自動化するなど、スモールスタートすることで、ツールを運用する中でノウハウが蓄積され、それをベースにさらなる拡張が可能になります。多くのベンダーがRPAツールの無料トライアルや体験版を提供しているので、事前に検証内容や期間を決定し、効果測定ができるように準備を整えてから導入するようにしましょう。

RPAで自動化できる業務の選定

前述したように、一度に大量の業務を自動化しようとしたり、業務の全プロセスを一度に自動化しようとしたりすると、シナリオ作成が煩雑になる可能性が高いです。
まずは各業務を工数で洗い出し、自動化できる部分を選定することをお勧めします。RPAには一長一短があるため、判断が不要な単純作業にはRPAを使い、シナリオが複雑になりそうな作業には人間のオペレーターを使うのがベストです。最初からすべてを自動化するのではなく、判断が必要な部分は自動化せず、RPAと従業員の二人三脚で業務を進めることが成功のカギとなります。
効率化を図る業務の選定にはこちらの記事を参考にしてみてください。